イップスの孤独な暗闇の中で自問する幸村。


切原「ど どうすればあの五感剥奪(イップス)から逃れられるんスか!?」


真田「あの暗闇から自力で抜け出すことは不可能だ

ただ一人の男を除いてな



客席から試合を見下ろすリョーマの姿・・・





孤独の中で自分を見つめる幸村・・


「見えない・・・聞こえない・・・感触すらままならないこの状況で・・・

あのボウヤはこの状況をどうやって克服したんだろう」



テニスって楽しいじゃん




そうか・・・
あのボウヤは大人になるにつれ忘れていった

「テニスを楽しむ気持ち」を思い出し
天衣無縫になり

イップスから自分の力で復活し俺に勝利した



テニスを楽しむ


ボウヤの場合の答えは出た・・・
だが・・・


勝利だけを追い求てきた俺に
それが出来るのか



倒れ、病気になり、無敗の誓いを立て待ってくれていたチームメイト


手術を終え、復活し、コートに舞い戻った幸村はチームメートに感謝している


その気持ちを返すには、無敗を誓い自分を待っていたその感謝を返すには・・

自分の中で出た答えはやはり勝利だけだった。




俺にはテニスの楽しむ事なんて出来ない――――――――――



勝利を掴むにはそれ相応の苦しみがあるのは当然なんだ

俺はテニスを楽しめない


でも・・・・・・・・



テニスは諦めない

たとえ打球が見えなても・・・・・・

音が聴こえなくても・・・・・・


ボールの感触さえ感じられなくても・・・・・・


テニスを出来る喜びは

俺は誰よりも強いんだ!!



楽しむ事は出来ないが、今の自分だからこそ、テニスが出来る喜び誰よりも感じている。



「五感を奪われている時間など無いんだ!」


叫びと共に幸村に暗闇の視界が開く!!


イップスから抜け出し、返球する幸村!



徳川「幸村君!!」

「ご迷掛けました徳川さん!」


同時に義によって、幸村を守りながら戦う徳川は報われた・・・


ただし・・・


「イップスは自分の心の甘さが招いた結果だ・・・

だが自力で復活した事は認めてやろう」




幸村の返球を冷静に返し幸村の横を射抜くボルグ・・・

試合が劣勢である事に変わりは無い・・・

届かないのか・・・・




大丈夫だ幸村君!左サイドのケア頼む!

フォローに回る徳川!



鬼「今日は特に冴えてやがる」


入江「徳川君・・・たまに怖いくらい勘が鋭くなる時があるよね」


鬼「アイツが言っていた『予感』って奴だが・・・・・・・・・・」


今日の『予感』は異常に冴えてる。



ポーチ来るぞ!センター!


幸村君逆クロスに強打くる!!



ボルグ「ならこれを読んでみろ徳川!」


挑戦を仕掛けるボルグ

スライスのロブだ幸村くんっ!!


見事スライスロブを返球するボルグ、対応する幸村・・・
そして幸村にも変化が・・・!?


「ドロップショット来ます!!」


・・・頼んだよ幸村君


返球は見事二人を抜きポイントを奪う!



鬼「どういう事だ!?と 徳川だけじゃなく幸村まで先を読んでなかったっか?」


入江「幸村君も『予感』を・・・?」


平等院「予感なんてもんじゃねー・・・

奴らは確信してるだろ




Q.P「ボルグ!?信じられないよ 奴らの能力が惹かれ始めてる・・・・・・」



ボルグ「能力共鳴(ハウリング)・・・か」




一方・・・海でイングランドの元クラスメートと再会した跡部・・


「Arenf you stupid?(お前、バカじゃねーの?)」


「Ummm・・・Shut your mouth up,Leon(あーん・・・うるせーよレオン)」


「Anyway・・・Let'go,Keigo!!(まぁいい・・行くぞ ケイゴ!)」




「Teah,lowe you one.(ああ 恩に着るぜ)」


そこには

イングランド代表ジャージに


身を包んだ跡部の姿が!!!




次号へ続く!