リョーマ登場に静まり返るメインコート。
互いに敵意とプライドをむき出しのままのリョーマと平等院・・
平等院「なんだお前は・・・事と次第によってはただでは済まさんぞ!」
リョーマ「へぇ そう やってみれば」
どちらが強いとか、そんな事は関係ない。
今リョーマにあるのは譲れない思いだけだ。
徳川「え 越前リョーマ・・・・・・お 俺の死んでも倒したい奴はここにいる
邪魔をしないでくれよ・・・頼む」
鬼「徳川 お前まさか・・・・・・」
満身創痍で立ち上がる徳川に言葉を失うリョーマ・・
「あと1ポイント・・・あと1ポイントなんだ・・・・・・」
ゲーム5-0 徳川リード 40-0!
容赦のない打球が徳川を襲うが・・・・
平等院「無意識にラケットに当てたか こやつ本当に命を懸けて
無駄な時間はここまでだ!!キサマの人生と共に砕け散れ―――――――――っ!!」
徳川へはとどめの一撃になりかねない打球が襲う・・
その中で戦う二人の自分への言葉がリョーマの中で交錯する・・
「お前は・・死んでも倒したい奴はいるかい?」
「昨夜のダメージが限界を早めた様だな・・中学生一匹(ガキいっぴき)守るためにな」
「将来有望な男を・・・放っては置けなかった」
コートへ走り出そうとするリョーマを跡部が肩を掴み止める!
「やめろ越前・・・試合に加勢すれば合宿から追放されるぞ
樺地を思い出せ!!」
様々な思いを含んだであろう跡部の真っ直ぐな視線。
樺地が退去される回想を描いたのは一瞬だけだった。
「・・・上等!!」
徳川に向かう打球にラケットを出すリョーマ。
雄叫びを上げながら放った打球は鋭い球威で一直線に平等院の頬を霞める
リョーマとリョーガを襲った打球と全く同じ勢いで壁を突き破る。
平等院の頬には傷跡から血が流れる。。
平等院から一時も鋭く睨み付ける目を話さない・・
「ねぇ・・・テニスをナメんなよ」
その一言を放った瞬間平等院の目に映ったものは・・・サムライの幻影。
(ファンの皆様にはお馴染み、手塚が高架下でリョーマと打ち合った時に見たあれです。)
1軍の選手たちが、幸村が、真田が、跡部がただ言葉もなく目を瞠った。
静まり返る会場に、無情に響くアナウンス。
「規定により越前リョーマくんの合宿退去を命じます!」
「・・・あっそ」
強がりか、我に返ったのか、帽子をかぶり直し、静かにメインコートを、合宿を後にしようとするリョーマ・・・・
次号、4話一挙掲載!!!