毛利「マ マッチポイント・・・」


越智「・・・このまま勝ち切るぞ」




高次元の「愛と愛」がぶつかるダブルス対決。
遂に日本ペアにマッチポイントが灯る。

仲間の応援と、越智の背中
・・・


サーブを放つ毛利は涙が止まらなかった。


☆・・・・・・・・・・★・・・・・・・・・・☆

U-17大会前、合宿所。
上位20名の海外遠征発表。


その中に・・・


原哲也、毛利寿三郎の二人・・


齋藤「1年生が二人食い込みましたね!

ダブルスもいくつか新しいペアを試してみましょう
相性が悪ければ・・・解消するまで」




「今日はダブルスの試合やぁ
何でもNo.4の高3の人と組めるなんて♪」

その相手は・・・

(まさかのアイツやった!!
初めてボロボロに負けた忘れもしない大ノッポン)


シングルスでは勝ちを重るも、
息が合わない越智とのダブルスでは負け続けた。


が、No.20日でかから争い始めた毛利、そして原は徐々に上がっていった。


「見らんせーねハラテツ!!No.18 どーや♪」

「誰にいうとんねやモーリー!!こっちはNo17や!!」


「うっはぁ〜エエやん♪
こっちはダブルスで勝てんから徐々にしか上がらんが・・・」


袴田「由々しき事態や 
No.15の俺と、No17のハラテツの間に誰〜がぁ入ったか?
あの越智月光や!!

越智さんは2年の頃からずっと1軍でそれもGenius10や
それが今回No.16まで落ちるとは俺も計算外やったわ」


越智と組む事で自分のNoが上がらない


・・・違う・・


(・・・俺のせいだ)


負けが続く越智と毛利のペアに・・

黒部「越智月光と毛利寿三郎ですが・・・
海外遠征前にダブルス解消させるべきなのでは?」

斎藤「もうちょっとだけ待ってみませんか?
毛利くんみたいな自分の才能に興味がない子は案外・・・
誰かの為に頑張れたりするもんですよ」



越智を見つけ、ランニングに黙ってついていく毛利。。


(越智さん・・・・関東大会の印象が最悪やったから
最初はおっかない人や思ててんけど
嫌な人や無さそうやし
こっそり見た携帯の待ち受けは猫の写真やったし
そうだ!苦手意識を無くす為に
『月光ぴょん』って呼ぼう!!

月光ぴょんの本来の実力は・・・
俺がテニスを辞めらと思う程強かった
月光ぴょんNo.16まで落としたままにはさせられーへんね・・・
よぉ〜し 俺の合宿での野望は月光ぴょんも俺も上位10人に入っちゃるよ!!

越智「・・・全部声に出てたぞ


だがその野望は悪くない」


自分のGenius10のジャージを毛利にかける・・


「それを着ておけ 風邪ひくぞ相棒
それから呼び名は何とかしてくれ」


(月光(つき)さん・・・ならええですか?)


☆・・・・・・・・・・★・・・・・・・・・・☆


バンビエーリ「相手より1球でも多く打ち返そうフリオ!」
フリオ「当の然だよバンビ!!


バンビ!!ラブ&ピースだぁぁっ!!」


越智は気付いていた・・・

そして。ボルグも・・・・


「日本ペアが押され始めてる・・・
我々凡人にはダブルスの完成度は同格に見えるが
ここまで均衡したレベルであるが故
相棒と過ごした月日と試合経験の差が
僅かながら勝敗に影響を与え始めている

越智はその事に薄々気付いているがこればかりはどうする事も・・・」



(月光さん・・・俺とダブルス組んでくれてホンマありがとさんでした

でももうダブルス解消しますわぁ!!)

越智「全部声に出てたぞ だがその作戦は悪くはない!!」


Q.P「どう言う事だいボルグ・・・?

今度は日本ペアが押し始めてる・・・と言うか
スペインペアが・・・その攻めに困惑している様だよ」



「アレってまさか・・・
互いが競い合いシングルスで戦っている」



この場にいた青学のメンバーが懐かしそうに試合を見つめていた・・


桃城 (俺が越前との初めてのダブルスでコートを半分に割った作戦じゃん!?)



「絶対こっちでは決めさせーへんよ!!」
「無論 こちらもな」



フリオ(考えたな・・・でもダブルスの試合で陣形を崩す事は
追い込まれてると発表しているのと一緒だぜ!!)

真ん中ならどーするよ!


越智がフォローの体制に・・・・

バンビ(やはり真ん中はセオリー通りですね
フォアで打てる越智が・・)


「貰たがっ!!」


越智の前に、毛利が割り込んで返球する!


メダノレ「フフフ・・・ここに来て競い合いますかあの2人)


バンビ「どこまでも面白いダブルスですね」
フリオ「全くだぜ!」

ならば-------

入江「マズい!彼らダブルスのセオリー通り弱い方を狙い・・・」

君島「いやこれは陣形を崩す囮です!動いてはいけません!!」


大曲「あのペア相手に半分のコートとは言え1人では無理だろし」



種ケ島「このまま助けに動かなきゃ・・・
やられるでぇツッキー!?」


フリオ(悪いな・・・これが勝負の世界


さぁ動いてみろ越智)

目を閉じ・・・・動かない・・


(な 何故動かない・・・・・・越智!?)



平等院「あの野郎・・・後輩に賭けやがったな」


(月光さんにおんぶに抱っこじゃ駄目んせーね
俺は・・・俺はーーーーー)


「月光さんを超えて日本を導いたるわ!!」



日本ペアの気迫と覚悟が、
スペインペアに一瞬の隙が出来た事に、



越智も、毛利も気づいていた・・。




その渾身のショットは・・・



次号に続く・・。