頂上決戦は、すべてを超越する・・・


大石「・・・う 嘘だろ?
まだ試合序盤ですよ!?
絶体絶命のピンチにのみ稀に起こりうる
ダブルスの奇跡だったはずですよね・・・同調って?

既に要両ペア共に同調している!?


鳳「宍戸さん・・・」  宍戸「ああ・・・激ヤバだぜ」


橘「互いに同調は標準装備かよ」  千歳「まさに標準のような同調ばい・・・」


丸井「レベチじゃん・・・」  ジャッカル「・・・ああ」



仁王「のう柳生・・・世界は広いぜよ」


柳生(そうですね仁王くん この試合を間近で体感できた事が

我々にとってきっと財産になるはずです)




菊丸と大石も無言で顔を見合わせ、再びこの試合を笑顔で注視する。




チャンスボール・・・フリオをブラインドにしてのシルバのショットが決まる


ゲームスペイン 1-0!!



「よし 両国以外の応援団の皆も
盛り上がって行くぞーーーっ!!」



フリオが会場を盛り上げる!


シルバ「相変わらずだな フリオ・・・」


フリオ「皆仲良くラブ&ピースだよ」



日本のサーブ・・・


「月光さん頼んますぅ!!」


シルバ「さっきのグラウンドスマッシュでの『マッハ』も相当な速さだったからな!」

フリオ「今度はきっちり・・・」


一瞬の静寂・・・
越智から放たれたボールはフリオの横を抜いていた・・・



「今日の『マッハ』ノッてますね月光さん♪」

「・・・さして違いはない」


フリオ「エグッ・・・」


2球目・・シルバも手が出せずポイント連取・・・


シルバ「確かに・・・今日までの数日で更に『マッハ』に磨きを掛けて来ている
    越智月光という男 侮れないな」


★・・・・・★・・・・・★

VS日本、試合前日・・・

マルス「ホントにこんな至近距離からでいいの?」


フリオ「ああ・・・おもいっきりやってくれマルス!
明日当たるD1のツキミツ・オチの一撃必殺サーブ「マッハ」は
大会No.1の速さだ!
そいつを攻略し勝利してこそダブルスNo.1に相応しいだろ?」


練習を始めて暫く・・・


マルスからの至近距離からサーブを返せるまでになっていた。

「この短期間でこのスピードに反応出来るなんて・・・やるわね二人とも!」

フリオ「まだだよマルス・・・」
あともう1m手前から頼むよ」



マルス「・・・ホントあなた達って最の高ね」


★・・・・・★・・・・・★


フリオ(そう 俺たちは最の高だ!!)


フリオ、マッハを返球!!



☆・・・・・★・・・・・☆


2年前・・・


(U−17日本代表VS2軍選抜の入れ替え戦を始めます!!)


齋藤「高校1年にしてプロ並みのビッグサーブを武器に
1番コートのトップまで上り詰めた氷帝の越智月光
鬼君 平等院君に続き・・・1年生にして3人目の代表メンバーになれますかねぇ?



黒部「Geniusのバッジを手に入れのはそう簡単に行きませんよ」


鬼「氷帝の越智月光か・・・
前に1度戦った事があるが確かに奴のプロ並みのビッグサーブには手を焼いたぜ・・・
もちろん返してやったがな!」


聞いていた平等院が反応する・・


平等院「ビッグサーブ? だったら俺にもやらせろ!!」


コートで向かい合う二人・・

平等院「テメェのサーブからでいいぜ」


「・・・・」


平等院「無口な野郎だ・・・」


(ふっ プロ並みのサーブか・・・・・・面白ぇ)

初見の一球目、見事に平等院を抜く・・・



「ほう・・・テメェも一度滅ぼしてやるよ」



(ビッグサーブは基本フラットサーブだ!!
コースを限定しテイクバックはせずに威力に負けないラケット面を作り
合わせるだけでいい)


しかしまたしてもサーブだけでポイントが入る


「野郎 そう簡単にコースは読なせねぇか 面白ぇ!!」


しかしコースを変えるだけで、そのサーブは簡単に決まっていく・・・



一進一退・・・・。


ゲーム5-5!


鬼「やはり流石の平等院でも越智のサーブには・・・」


平等院「やるじゃねーか越智月光 無表情なテメェのサーブのコースを読むのはもう止めだ!


ならば・・・」


ゆっくりと、サービスライン前にポジショニングをする。。



越智(愚かな行為だ!!)


しかし・・見事にリターンエースを決められてしまう!


「越智よ・・・テメェのサーブは確かに速ぇ


だが早過ぎるが故・・・
一度返球されれば構えすら間に合わねぇ
言わば『諸刃の剣』だぜ!!




いとも簡単に平等院に攻略されたサーブ・・・







☆・・・・・★・・・・・☆


(あの時の奴の言葉を片時も忘れた事は無い・・・


それでも『マッハ』を磨き続けていた事で俺は


ダブルスに出会う事ができた!!)


フリオが返球したマッハは、毛利がフォローして決めきる!


40-0!!


毛利「よぉぉぉぉーーーっし!!」


シルバ「長身の毛利がいる事で」

フリオ「越智の『マッハ』の穴が無くなった・・・」




平等院
(いや それどころか 返球リスクが無くなった事で
越智は更に速い『マッハ』を撃つ事が可能だ
ダブルスを選んだテメェの選択が進化を生んだな!)




ゲーム日本 1-1 !!



スペインだけじゃない・・・日本のダブルスもまた最高のダブルスである。


ダブルスの頂上決戦は始まったばかり!!

次号へ続く!!、