リョーガ「メダノレさんよぉ 大袈裟じゃね〜か?」
メダノレ「何も無ければそれでいい」
リョーマ「アンタ・・・何でそこまで親父の事?」
「ナンジローには恩がある・・・」
救急車が到着する。
南次郎が担架に乗せられる。。
「どなたか病院まで一緒に来られる家族の方は・・・?」
「ハイハイッ 俺の父さんですっ!!」
ちょっとわざとらしい。
「チ〜ビ〜助!!」
「あ 俺も・・・一応息子ですけど」
しか、やりきれないリョーマ・・
「し 真剣勝負は?」
三船「試合は控え選手でやれる 早く行ってこんかい!!」
まだ・・・諦められず・・・
「よし!S2補欠じゃ 不二周助 準備せい!!」
「はい・・・」
握りこぶしを作り震えているリョーマの様子を見て・・
(越前・・・戦いたいんだね)
「待ってるよ 越前・・・」
その不二の前に立ち塞がった男・・
「キサマ勝手に・・・!?」
徳川「俺がS2の回ります・・・
だから越前リョーマをS1にして下さい!!」
「バカ者っ 後に回した所でどうなる!?
死にかけの親父を気に掛け試合が出来るか!?
日本は終わるぞ 小僧一人の問題では無い!!」
無言で三船と相対する徳川と不二・・
徳川(アイツは・・・そんなヤワな男じゃありません)
不二(ボクからもお願いします 監督)
「随分と優しいな・・・カズヤ」
日本のやり取りを見たうえで審判へ確認を図るメダノレ・・・
「大会ルール上S1の選手をS2に変える事は?」
「オーダーの変更はできません
本来は控え選手での試合になります」
「無理なのか・・・・・・」
諦めかける不二と徳川・・
「あ・・・いや!?
今回は両チームにトラブルが発生した形になりますので
両チームの監督、若しくは主将が了承すればD1を先に繰り上げても良いそうです!」
「本当に!
それでいいのかカズヤ?
確かに日本の中学生は強い
今大会中学生の勝率はトップクラスだ
だかキミ達は知らない
越前リョーガは 『天才異端児(ヘニオエレヘ)』だ
キミ達が束になっても恐らく勝てまい
控え選手のS2なら日本にも勝機はあるだろう
甘いなカズヤ・・・お前は感情に流され・・・それでも兄弟対決を後に回すと?」
「・・・・・・アントニオ
あなた達こそ理解(わか)っていませんよ
越前リョーマを
そして決勝(ここ)まで生き残った日本代表を!!」
驚異の握力でおそらくはリョーガが持っていたオレンジを握りつぶす平等院!
「上等だぁ 越前リョーガ!!
逃げて掴んだ勝利に価値は無ぇ!!」
「珍しく意見が合いましたね・・・」
越智、毛利の二人と共に改めて宣言する。
「コイツらは命を懸けて決勝(ここ)に立ってんだよ!
そー言う事だ メダノレよ!」
「分かった・・・こちらも一応チームで相談させて貰うよ」
徳川「・・・グラシアス」
メダノレ「デ・ナータ」
跡部「車は手配した・・・間もなくだ」
幸村「心配だね・・・」
リョーマ「全く世話のやける親父っスよ・・・」
不二とし視線が合い、帽子を取って礼を告げるリョーマ・・
「昔のボクなら越前リョーガと戦ってみたかっただろうね
テニスを全て失う為に――――」
「万が一
キミが戻って来られない様ならその時はボクに任せて
さぁ越前 行っておいで!」
「はいっ!!」
・・・・・・・・・・・・・
「月光(つき)さん・・・彼等は小っちゃい頃から幼馴染で
ダブルスしやって今大会No.1のダブルスコンビやって
あくとさんが言いよるんよ
数か月前に組んだ我々とは正反対かいや〜」
「月日など些細な事柄に過ぎない・・・
決勝まで良く耐えたな・・・毛利
さぁダブルスの頂上決戦だ!」
それでは第3試合 D1
越智月光&毛利寿三郎
VS
フリオ・ロマン&シルバ・セラ・バンビエーリ
の試合を開始します!!」
サーブは、スペイン側、フリオのサーブから・・・
前衛の毛利、バンビエーリも打ち始める前に駆け引きを交わしている・・
ラリーが始まるが・・・
5分、10分と経過する打ち合いの中で・・・
一度も地面にボールが着かない・・・
セダ「何故わざわざノーバウンドで打ち合ってるノ?姉さん・・・」
マルス「4人ともスイッチ入っちゃったのよ♪」
そのノーバウンドのラリーを打ちきったのは・・
「さして興味はない」
そこからかすかにリズムが変わる・・・
毛利のバランスを崩した返球に絶妙な高さのロブを上げるも。
アイコンタクト一つでバンビエーリに足を貸しその足に合わせて跳躍する・・
「ありゃぁ〜っ届きんさった!?
これが『パルクールテニス』かいや!!」
高打点から放たれた強烈なスマッシュは、毛利の目の前に鋭く落ち、
そのまま高く跳ね上がり毛利の頭を越していく・・・
「毛利くんの動きは囮・・・か!?」
スマッシュでバウンドした球は後衛に構える越智のところへ・・・
「越知よ・・・ボレー合戦に終止符を打ってやれ」
越智に、高いロブ。つまりは・・・「マッハ」が打てる条件である。
しかしフリオ、そのボールを捕らえて返球する!!
越智先輩の『マッハ』を返し・・・
しかしあと一歩、ボールはネットに。。
0-15!!
越智にマッハを返されたショックはない。
目の前のポイントを全力で取りにいく!
ファーストポイントは、日本のダブルス・・
まだまだこの戦い、序章である・・・
次号へ続く!!