ピンチの局面にマルスにも表れた変化。
『白い炎』(リャマブランカ)・・・
そのマルスの姿を見た真田は・・・
「今、婆さんの様な変なものが見えなかったか?」
切原「へ 変なこと言わないで下さいよぉ真田副部長〜!?」
しかし、真田は確かに見た。
きっとそれは、
関東大会でリョーマに見たサムライにも見たあの日の様に・・
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南次郎にスペイン代表としてスカウトされてからマルスは日本にいた・・。
南次郎に紹介された人に、
そしてマルスの父親が憧れたテニスプレイヤーに・・・
ウィンブルドンでダブルス優勝を果たしたテニスプレイヤー。
屋久杉麗華
「弟子になりたい・・・?」
「アタイの若い頃にそっくりじゃ・・・本当に男かい?」
「はい!マルス・デ・コロンです」
「まあどっちでもええわ・・・ボケェ ついて来なマルコロ!」
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セダのチャンスボールを強引に決めに行くマルス。
南次郎「おスギ婆さん直伝の『ワンマンダブルス』だ
マルスの右に出るものはいないぜ」
(あの姉ちゃん『白い炎』を・・・まるでバアちゃんと戦ってるみたいや)
さらにチャンスボールにセダの肩を借り高く飛びスマッシュを決める!
「こ こんなダブルス見た事ねぇ!?」
不二「まさか・・・遠山君と同じダブルスだ」
「大曲先輩が金ちゃんを守って負傷し動けない今
このセットポイントは絶対に落とせないね」
白石「笑っとる・・・」
(ゴンタクレノのワイに・・・テニスを教えてくれた婆ちゃん
その婆ちゃんに貰たラケットでワイは目指すべき場所へ行ったる!!)
サーブの威力がさらに上がる中・・・
決まったかに思ったが・・・
ゼウス「・・・まさかあの打球?
あの少年再び『オリンポス虹色の光(イーリスポース)』の輝きを
取り戻しておるぞ!!」
「させへんでぇ!!」
返球したボールに金太郎が追いつく・・・
覚醒したマルスの早い動きで返される・・・
決まったかに見えたが・・・
大曲が復活!!!
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(中坊ん時は全国へ行けなかったが負けなしだった事で
俺は高校1年でU-17日本代表の強化合宿に参加できた)
しかし種ヶ島と当たった脱落戦で敗戦し負け組で崖の上の特訓の日々の中・・
「おい お前!」
同じく、鬼と当たり敗戦して負け組にいる平等院・・
(そういやコイツ・・・全国No.1の鬼と凄ぇ試合してた奴か
この合宿所 強者ぞろいのバケモノばかりかよ!)
「・・・お前 負けて悔しいのか?」
「あぁ?なに当たり前の事言ってんだ
アンタは悔しくねーのかよ!」
三船に問われた答えを探している・・・
「へぇ 精神が強すぎる・・・ねぇ 強ぇ奴にも色々あんだな
・・・ならこうしようや
アンタが千葉で三船の師匠って奴に会って戻ってくる間に
俺はこの崖の上で負け組の仲間たちと特訓を続ける
アンタがその精神修行から戻って来たら全員で合宿所に殴り込みってのはどーだ?
それでも勝ち組に勝てねぇ様なら俺はテニスを辞め・・・」
「フン・・・面白い『革命』か!!」
修行から戻った平等院は別人の様になっていて革命も成功
勝ち組はもとより日本代表メンバーまで蹴散らし俺達は再び合宿所に合流した)
「次は世界に『革命』を起こす
俺について来い大曲竜二よ!!」
「今日からアンタを『お頭』と呼ばせて貰いますよ」
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(俺には圧倒的な才能は無ぇ・・・それでも俺は・・・
決勝にいる!!)
「待っとったでぇ大曲の兄ちゃん!!」
「金太郎ーーーっ!!負け組の意地見せっぞ!!」
デュース!!
負傷した大曲が復帰!
「もう動けるんか!?」
「いつまでもセイギノミカタに助けられてっと・・・肩身が狭えし」
「マズイわね・・・彼が戻る前にこのセット獲りたかったわ」
セダ「1本集中・・・俺がなんとかするかラ」
復活した大曲・・・譲らない両者・・・激しい打ち合いの中・・・
(時間稼ぎして戻ってる内に気付いた事がある コロンの打球は強烈だが
スライスで低く滑る打球は 『狙い撃ち(ディロテーオ)』じゃ撃て無え!!)
(OK あの姉ちゃんにはスライスやな!!)
(フッ・・・飲み込みが早ぇじゃねーか相棒)
『狙い撃ち』を封じ始める日本ペア・・・
セダ(・・・姉さん 他人や仲間さえも信じられず
人と距離を取って生きて来たのに姉さンだけは)
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「ねぇ あなた 私とダブルス組みましょ?」
「・・・嫌だヨ」
1か月以上、誘われ続けた・・・
「ダブルスなんて出来ないヨ それに俺に構ってるとお前も皆から・・・」
「皆から・・・何?
誰に何を言われようと・・・私は自分の生き方を貫ける事を誇りに思うわ!
ダブルスって言っても私が目指すダブルスは・・・お互いにボールを奪い合うの」
「何だか面白そうだネ・・・・・・姉さン」
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(誰が為に・・・!)
セダが繰り出すドロップショット・・・
「ふんぎぃぃぃ ワイが届くでぇーーーっ!!」
しかし拾うボールは・・
(マズイ 打球を浮かされた!!)
「よし姉さン 決めて!!」
(セダちゃんが私の為にチャンスを)
「『狙い撃ち』!!
5秒間は痺れるからご用心」
「ド根性で返したるっ!!」
麻痺する腕で大曲の様に返せるのか。。。
返球した打球はロブとなる・・・
「ホント 凄い子ね・・・」
スマッシュの体制・・・
(今度はスマッシュでの『狙撃(フランコティラドール)!!』
いかん間に合わねぇ!?)
痺れているはずの状況で構える金太郎・・
「嘘でしょ・・・麻痺した腕でどうする気!?」
リョーマ 「返す気でしょ」
(行くで婆ちゃん・・・ワイは世界一のテニス選手になるんや!!)
狙撃の威力に耐え切れず
ラケットの面から割れてしまう・・・
(う 嘘やろ・・・婆ちゃんに貰たわいの宝物のラケットが・・・)
ゲーム&セカンドセットスペイン 7-5!!
割れて飛び散った金太郎のラケット面を拾う大曲・・・
「大曲の兄ちゃん・・・マズイわ・・・
ワイこの1本しかラケット無いでぇ」
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ラケット1本でテニスをしていることを案じていた白石が四天宝寺のメンバーに呼びかける・・
一氏「ええい持ってけ俺の三千円!」
小春「金太郎さんの為なら今月のお笑いライブはガマンやわぁ(ハート)」
千歳「俺んせいで全国大会ば越前と戦いよらんかったけん・・・」
一氏「財前もカンパするんか?可愛い所あるやん」
財前「まあブログと動画の収益が結構あるんで・・・」
一氏「何やと!生意気な奴や!!」
小石川「あの金ちゃんがついに日本代表か」
兼也「金ちゃんは俺たち四天宝寺の宝や!皆の想いしっかり金ちゃんに託してな」
銀「確かに金太郎はんの力やといつあのラケットが折れてもおかしくあらへん」
白石「万が一の時の為に・・・・・・
オーストラリアに行く前に金ちゃんに合うラケット買うておかんとな
金ちゃん・・・どんな選手になるんやろうなぁ」
★・・・・・・★・・・・・★
呆然とする金太郎ちゃんの前に差し出されるラケット・・・
白石「金ちゃん・・・四天宝寺の皆からやで」
ファイナルセット・・・
(セダちゃん・・・あの子が新しいラケットに慣れるまでは時間が掛かるわ
それまでに差を広げるわよ!)
(ううん姉さん 彼はきっと・・・すぐに慣れちゃうヨ)
セダのサーブに鋭い打球で二人の間を射抜く!
「うおぉぉ めっちゃ軽いでぇこのラケット!?」
「・・・ほらネ」
「規格外すぎるでしょあの子・・・」
(まさかあの子の今までのウッドラケットは
重くてボロボロでむしろ足枷になってたみたいね)
南次郎「あの婆さんの仕業だな・・・」
ゲーム日本 2-2!!
「エース4本 金太郎がエンジン全開だ!!」
リョーガ「いや・・・スペインのギアも上がっちまった様だぜ」
(ここに来てあの問題児のセダがマルスのテニスを活かし始めてんじゃん!!)
「兄ちゃん ワイなぁ テニス続けといて良かったわ!!」
「俺もだ 相棒!!」
セットカウント1-1、ついに最終局面!
次号へ続く!!