メダノレ「かのゲーテは言った言った・・・
人に騙される事など決してない
自分に騙されるのだと」
ロミオ「格好いいテニスだなケイゴ・・・
でも無駄が多いぜ
まだまだだね」
跡部の眼前の現れる畏怖の相手のセリフを容赦なくぶつけるロミオ
このままでは・・・と気づいていた
(チッ このままじゃ奴自信と戦う事すら出来ねぇ)
スペイン側で選手たちとハイタッチするロミオ
南次郎「いい先制パンチだ美少年 上出来だ!」
フリオ「いいぞいいぞロミフェル!!」
シルバ「ナイスゲーム!」
マルス「流石ね ロミくん♪」
セダ「・・・早く仕留めナ」
ロミオ「セダ・・・日本の中学生結構面白いゼ♪」
フリオ「跡部の得意な持久戦を見極め断念させ・・・
心理的優位に立つ為に3ゲームは必要だったよな」
リョーガ「でもアイツ・・・」
メダノレ(それに挫かれない精神力の強さを持っていた様だ)
ノア「ロミオ君の『具現化』
畏怖の念を抱く相手が次々に襲ってくるなんて・・・」
精神力の強い跡部君じゃなかったら・・・完全に潰されていたね 兄さん」
JJ「フン・・・だらしねぇ」
(キサマは決勝前の耐え難いドン底と挫折を何の為受け入れた)
ベンチに腰掛けうなだれているようにも見える跡部、
日本代表の誰もが声すら掛け辛い雰囲気の中・・
「ねぇ跡部くん・・・
今から眼力(インサイト)禁止ね♪」
これまで進化と成長を見続けて来た入江が笑顔でそう言い放つ。
意味を飲み込めず、2セット目のコートへ立つ。
(眼力禁止だと?
奴らの弱点を見抜かねーとこのままじゃ・・・)
言葉の意味を探る・・
自分の前に現れた、今打ち合っている、”真田弦一郎”
(ロミフェルが具現化した俺の深層心理は何故この5人を恐れている?
何故奴等は現実より何段階も進化してやがる?
何故自らの弱点を完全に克服して全てのスキルをアップさせている!?
何故だ・・・)
跡部が辿り付く、一つの”仮説”
「光雲無碍にして虚空の如し・・・」
(もし俺自身が
コイツ等を強くしているのだとしたら)
『光雲無碍如虚空』!!
ガットを突き破られその真田のショットが決まる
(見極めなければならないモノは別にあ・・・る・・・)
「見えたぜ・・・可能性がな」
★・・・・・・・☆・・・・・・・★
S3決定戦、入江との試合・・・
入江「キミは相手の弱点を見抜く事には長けている
でもそれだけじゃ勝てないよ・・・
「弱い所も強い所も相手についてもっと知らないとね」
それは、入江が演技を交えて、
相手を知りながらテニスをしていく中で相手のテニスを知っていくことで得て来たもの。
★・・・・・・・☆・・・・・・・★
(真田弦一郎
『黒龍一重の斬』を『三重の斬』まで短期間で習得
更に究極奥義 『風林火山』も『嵐森炎峰』へと進化
パワーと技術が攻守優れた技を可能にし
山系と雷系で相手の心理を読みコート上全てを攻撃の起点としている
そして常に新しい切り札を隠し
勝利の為刀を磨き続けていた
そしてこれからも―――)
その瞬間、真田の幻具現が消える・・・
(消えた・・・!?奴の強さを理解したからか?)
「・・・・・・面白ぇ」
(木手永四朗
比嘉中で唯一全方向への『縮地法』を可能にする情人離れした体幹
更にパワーと技術だけじゃなくどんな手段を使っても勝つという強い意志が
一瞬の躊躇いもなく容赦ない攻撃を可能にしてやがる
仲間を裏切っても決して揺らぐ事のない鋼の精神力
フッ・・・厄介な野郎だぜ!)
弱点でなく、強さを自分の中で理解するたびに、真田と共に消えていく。
(相手の強さを知る・・・か)
(白石蔵ノ介
長年磨き続けた基本に忠実で無駄のないテニスの加え
発想力を飛躍させて『星の聖書』を可能にした
格上相手に恐れる必要の無くなった自信が
更にお前のテニスを高みへと押し上げている
キサマの特筆すべき点は・・・
常に自分だけではなくチームや後輩を1番に考え
共に成長しようと努力する人間性だろうな)
ゲーム日本! 1-0!!
2セット目、まず先制!
「ハハ 流石だよ跡部くん・・・
でも眼力禁止って言ったのになぁ〜」
鬼「『具現化』の相手の強さのみを『眼力』で」
徳川「強さを理解すれば考えや戦略が手に取るように分かり
自ずと弱点もみえてくる」
跡部「そろそろテメェで来いよロミフェル?」
「そう焦るなよケイゴ・・・まだ2人残っているだろ?」
(ようやく登場かよ
テニスの王子様 越前リョーマ!!)
(さぁ来いよ王子様!!)」
しかし、具現はしているが、リョーマは姿ではなく影だけが見える。
サーブを放っても、返球してこない。
ただ影の姿だけしか見えないリョーマは笑みを浮かべているだけ・・
「ボウヤ・・・悪いけど俺がやっても良いかな?」
(神の子 幸村精市が自ら姿を現す・・・)
「キミは未来を奪われた事あるかい?」
(全ての攻撃展開をランダムに相手に悟られず再び散りばめ
攻略パターンを確立させ対戦相手に未来を上書きさせない
相手の未来を奪うテニス・・・か!?)
ゲームスペイン! 2-1!
(”神の子”幸村精市 とんだ化物だぜ)
(何故こんなに早く俺様の攻略パターンを!?
いや・・・これはさっきまで戦って来た奴等の攻撃展開か
あくまでも相手はロミフェルだ・・・)
「よそ見かい?逃さないよ」
(チッ まずはテメェを倒すしかねぇって事か幸村)
「幸村ぁぁーーーーーっ!!
テメェの強さ見極めてやるぜっ!!」
インサイトで観たのは、相手の死角ではなく、自分に降り注がれる打球、相手の強さ。
(これが幸村精市の強さかよ・・・・・・!)
(幸村精市
難病を乗り越え誰よりもテニスを出来る喜びを知る男
『蜃気楼の鏡』により攻守の幅が広がり
『五感』や『未来』剥奪など
一見情人離れし神格化されるも
実は相手の嫌な所を堅実に攻める
最も基本に忠実だ
けどな
俺の未来は
俺だけのモノだ!!
何度もラリーを続ける中で遂に幸村の具現を打ち破る・・
※・・・・※・・・・・※
その開けた景色に観たものは・・・
やはり世界大会の会場で、戦う姿・・・
少し大人びた見慣れた代表で今戦っている仲間の姿。
そして、平等院、デュークが客席側で大会を見届けてい光景
(やはり俺が戦っていたのは
奴等の強さの可能性・・・
つまり未来のアイツ等だったのか・・・
※・・・・※・・・・・※
しかし一つ、解決していないことが一つ
「おい・・・お前だけ強さの可能性が見えなかったぜ
どう言う事だ越前リョーマ?」
リョーマ「ねぇ跡部さん 負けてもいいやって思ってないよね?
勝つんでしょ?今日も!」
「フッフッフッ」
(相変わらず生意気なヤローだぜ)
ハァーーーーーッ
ハッハッハッハッ!!」
ゲーム日本 2-2!!
「この試合の掛ける想いは随分大きいんだなケイゴ・・・でも
『足掻いても人は自分自身には勝てねぇ 良くて引き分け』
・・・・・・
そうなんだろ?」
(確かにあの時俺はそう言った)
全国決勝、勝利の為に選んだ、ライバルの選択。
それを読み切って、樺地のコピー能力にかけ、ライバルを己自身と戦わせ、同士討ちを目論んだ。
「やっぱ因果応報ってヤツだな・・・」
その幻影が現れるかを読んでいたかのように
目の前の”具現”に言い放つ
「来いよ・・・跡部景吾!!」
跡部景吾の目の前に現れた次の相手は、跡部景吾自身だった!!
己自信と言う壁を超える、そして、ロミフェルへとたどり着くため戦いは続く!