伝説のサムライ、オーストラリアに降り立つ・・


「ナンジロー!」「Seeyou!」



年数が経ってもその人気は健在か、はたまた溢れる魅力がそうさせるのか、
客室乗務員さんに手を振られ、ご機嫌の南次郎さん。

アロハシャツ、短パンに、浮き輪、花の首輪・・・

「目くるめくこの解放感 メルボルンルルン♪」

ご機嫌です。


「カッカッカッ 相変わらずだなぁ父さん」


「おうリョーガ 元気そうだな!!
リョーマとはあの話したのか?」



「チビ助? ああ・・・」

「リョーマのことだからお前が
『相手の能力を喰らうテニス』
だと知っても真剣勝負やろうよとか言ったんだろ?
ホントダレに似たんだか・・・」



「止めに来たんなら無駄だぜ」

「あん?」

「サムライ南次郎さんよう・・・
そろそろ強さの秘密 教えてくんねーか?

いーぜ父さん
教えてくんねーなら・・・アンタのテニス奪うだけだ!!」





う〜!!!・・・劇場版に繋がってるなぁ・・・




※・・・・・・・※・・・・・・・※

ゲーム&1セット ドイツ 6-4 !


種ヶ島「自分 まるでタイムループの様に効けへん技繰り返しとったで」


ようやく、我に返る・・・


(全く覚えが無ぇ・・・
俺が同じ事を繰り返しているだとーーーーーー
ならば挨拶代わりに我が日本の技を)


微かに感じた思考の異変・・・


「いかん・・・」



「・・・な 何が起こってるんだ 螺旋の洗礼」


鬼(百戦錬磨のアイツが現実を受け入れられん状態まで追い込まれてやがる
信じられん!?強いなんてモンじゃねぇ・・・)


「平等院の脳が記憶の上書きを拒否してタイムループを起こしている」



第2セット・・・

平等院のサービスも即ブレークさえる!


跡部「信じられねぇ・・・ウチのお頭が精神をいとも簡単に」
忍足「じ 次元が違い過ぎやろ・・・」



鬼「こんな所でお前は終わんのか!?
世界を獲るんじゃないのか!?」




鬼の問いかけすら届かない・・・



(ボルグの強さは俺の想像を遥かに超えていやがった
『タイムループ』だと?

そ・・・そんな怪物に・・・

勝てる訳が・・・
・・・・・・無ぇ・・・)



ボルグ「弱すぎる・・・どうした海賊 立て!」



三船「平等院とてあれ程の選手との対戦経験は初めてかもしれんわい」



※・・・・・・・※・・・・・・・※



2年前・・・・
脱落戦で鬼に負け、負け組の特訓をしていた頃・・・


三船に掛けられた言葉・・

お前・・鬼に負けて悔しかったか?


(子供の頃からJr.大会で勝ちまくり
協会からも一目置かれ様々な海外留学を積んでいた俺と
山奥に育ち使い古しの道具で特訓
数々のスクールの誘いを断って地元の中学を全国優勝に導いた鬼

どっちが勝つかコーチらも注目の一戦だったらしい)




「・・・別に悔しくなんてねぇな
俺はいちいち負けを引きずる性格じゃねぇ!!」


一遍、強いように見えるが・・・?


「・・・・・・やはりな
お前のテニス・・いつか終わるぞ」



「なんだと!?」

「お前の精神は強すぎる
加藤が負けようが精神が揺さぶられる事は無ぇんだろ?
普通の奴はもっと弱ぇ・・・負けたら悔しがる

負けた悔し債をバネに負けたくない一心で練習し そして 強くなる

弱さゆえに負けたショックでテニスを辞める奴もいるがな


平等院 今のお前では・・・
自分より強い奴に負けたとてそいつらには

一生勝てねぇだろうよ」




平等院よ・・・強くなりたければ弱さを知ってこい!!
そしてお前の心を折る程の強敵と戦え!!



三船の師匠がいる漁師町に向かう・・・


浜辺を歩く平等院、そこに海で遊ぶ子供たちがいた・・・


おい小童ども この辺りに 
ウマヤトという人が居るはずだがしってるか?



(声をかけたのは、2年前の六角中のメンバー!!・・・)


長い階段を上り案内されるお寺に入る


「オジイお客さんだよ〜っ!!」



キミがぁ〜
平等院鳳凰くん・・・・・・かね?
いい名じゃ〜〜ほぉ〜ぉぅ





(変な爺さんがいた

ふざけやがって三船の野郎!
チッ とんだ無駄骨だった様だぜ!!)



苛立ちすら覚え寺を後にしようとしたその時



何でぇ・・・精神・・・乱れてるの?


精神レベルを操れるようにと瞑想を薦められ、寺に通うようになった平等院。


子供たちの遊ぶ声が耳に入り雑念もあったが、
次第に子供たちの声が聞こえなくなるほどにまでなり・・・


オジイ「見事なもんじゃ・・・・・・」

平等院「恐悦至極に御座います


瞑想の中にある、精神世界の洞窟をひたすら進む


オジイによると
強い精神と弱い精神の均衡が取れ凪いだ状態が『阿修羅の神道』
その状態になれば精神レベルを自在に操る事が出来、
肉体も最大のパフォーマンスをする事が出来るらしい


そんな洞窟に巨大な門が現れた


扉の引き戸に手をかけるもすり抜けて掴む事ができない。


しかし、それが開けないくらいでは・・・


「これくらいで挫ける精神力は持ち合わせてねぇよ」


オジイから学んだ事と
自分の精神の強さ・・・何日もの時、扉の前で、迷走を続ける中で、
ついにすり抜けていた扉に手がかかる・・・

これが、精神をコントロールできる『阿修羅の神道』
その扉の向こうは光差す道が続いている、歩を進めようとしたとき、
扉の前に居続けたが気づかなかった、扉ではないもう一本の横道がある。

それは、『阿修羅の神道』の扉とは違う道・・・


(『阿修羅の神道』への道を開かなければ照らされず出現する事なき未知の道・・・か)


光刺す道ではなく・・・


こっちの道が俺を呼んでいる

それは直感か、運命か。。。




※・・・・・・・※・・・・・・・※



ゲームドイツ 3-0!!


Q.P「螺旋の洗礼を受け続ける事で実力の一旦しか出せずに
自分のテニスを疑い・・・失い・・・やがて精神力が尽き果てる」





平等院「・・・何が世界を震撼させるだ
クソッ 本当に俺は叶わぬ夢を・・・


デューク「お頭・・・もう十分です
またアンタとテニスがした このままでは・・・・・・」


「すまねぇ・・・デューク」


ただ、手も足も、出ない・・・



平等院「エキゾチック オブ・・・

ボルグ「JAPANかね」


再び始まる”螺旋の洗礼”



デューク「お頭ぁ〜っこれ以上は全てを失ってしまいますぞ!!」


「中国火鳥舞(チョンゴーホーニャアウー)」


諦めない・・・しかし・・


「”螺旋の洗礼”への無駄な足掻きは止めろ
かえって死期を早めるだけだ」



倒れこむ平等院・・


鋭い眼光で、倒れた平等院を睨みつける・・

「立て!精も根も尽き果てたかね?」



※・・・・・・・※・・・・・・・※


スイスに渡り、アマデウスをと試合をした時も同じだった・・


「ビョードーイン  アンタの負けだ!!
アマデウス相手にこれ以上続けたらアンタのテニスは・・・」




アマデウス「お前のテニスは・・・もう死んでいる」


「ま まだだ・・・」


(信じられない光景を見た 奴のテニスは)



再び立ち上がる平等院。


直に戦ったアマデウスが悟る

(奴は勝つ為に自分のテニスを破壊する必要があった
ボルグの重圧に徹底的にやられ心を折られるよう
あえて精神レベルを下げて挑む覚悟に出た)



入江「そんな無茶なっ!?
精神レベルを弱くすることで再起できない程破壊される可能性だって・・・」




徳川「自分んお精神力を信じたんだ
一度精神が死んでも再び強く蘇る力を!」


メキシコVSアメリカを見て戻ってきた時に聞いた


リョーマからのお願い




「約束通り プロだろうとブッ倒しちゃってよ」



何度でも蘇る・・・そう、不死鳥のように







精神を弱くすることで叩きのめされた平等院が再び海賊の魂共に、
その名の通り鳳凰のように立ち上がる!!



「小舟じゃ大海原を漕ぎ出せねぇよな」


あと3ゲームで日本の敗退が決まる。
日本の主将、ここから隙なきドイツ最高の壁へ巻き返しなるか・・