ミハエルとビスマルクの「同調」を果たすだけでなく、
王者の意地が、誇りが、

極限の域に達した二人は
「同調」から『能力共鳴』を同時に果たす。

勝利が見えかけた日本に更なる暗雲を立ちこませる。


ゲームドイツ　4-5！！


『疑似気配』により、切原と種ケ島の二人が分断され、

4対2どころか、それぞれが２対１の戦いを強いられている日本。



ボルグ「そう簡単には逃れられん・・・

奴等の【能力共鳴】・・

『存在境界』（ザイングレンチェ）からは！！」


前半から飛ばし、気を失い、復帰はしたものの、苦しむ切原


（絶体絶命の状況から
まさかの『能力共鳴』と『同調』の同時発動だと・・・？
やっぱそう簡単には勝たせてくれねーのかよ・・・・・・
スゲーよ敵ながら天晴れだぜ！！
しかし皮肉なもんだよな
まさか本当に一人で戦うことになるなんてよ）


その時、内なる声が、切原に持ち掛ける・・・
『我を開放せよ・・・
お前は勝ちたいなら代償を払えば勝てるのだぞ！！
何を躊躇う切原赤也！！
お前の中に眠る淀んだ憎しみを
開放するのだ――――』


これまで、怒りや感情に任せ、解放し、
橘を倒し、不二にその暴走を止められて負けてから、
柳にコントロールされ、
自身の身体にリスクを負いながら顔を出していた所謂「デビル赤也」

しかし、内にある
もう一つの声。


『待ちなさい赤也・・・』


『己の内の悪魔を開放すれば勝てるかもしれません
ただし身体や精神面への痛みは飛んでもありませんよ
決して解放してはなりません！！
今後もテニスを続けたいのなら―――』


破天荒な柳が白石に切原を託し目覚めた天使の切原・・・



（うるせーんだよ
テメーら人ん中でゴチャゴチャ言いやがって
俺の・・・俺の答えは最初っから決まってんだよ！！）


立海に来て３人の鬼才にやられた時からな――――




「悪魔と天使も俺に従えーっ！！」

瞬間、悪魔と天使の二人が現れ、走り出す！


『未生無』の中で、種ケ島も苦しんでいた・・


『同調』相手に２対１は正直エグいやろ！？


『存在境界』のより、それぞれが単独の戦いを強いられている。

『未生無』も通用しない・・・

その瞬間２対１であるはずの自分の視界に「悪魔の赤也」がフォローに入る！


まだ２対１でやってんすか！！

そして天使と悪魔が重なった・・・



幸村「自分の中に棲む悪魔と天使をついに飼い慣らしたんだ・・・
・・・その答えが

青い瞳の切原赤也だよ」


『集中爆発』とは悪魔化と天使化の爆発的パワーの
せめぎ合いの具現化だったかも知れないな


天使と悪魔・・・二つの力をコントロールできる切原には、
当初あった集中爆発の１０秒という制限を壊した・・・

桐原の動きが戻ったことで、「未生無」が再度威力が復活！


ゲーム日本　6-5！！




ゲームは進み、ジークフリートがミスをしていよいよ日本にマッチポイント。


特にジークフリートと切原は体力の限界を超えている。


集中爆発で攻め続けるも遂によろけて倒れかける・・・


「踏ん張れ赤也ぁ！！勝ち切らんかあああ―――っ！！」

白石「き　切原クン・・・！？」

倒れかけた切腹を助けかけ

「種ケ島先輩っ！？」

「一度お前に救われた命
後はお前次第や・・・切原赤也」


助けに入る隙を逃さないドイツ！


しかし決めに行くビスマルクのスマッシュを拾いに行く種ケ島！


タネガシマはラケットに当てさえすれば・・・
どんな打球も相手の打てないトコに返せるーーー―

ジークフリートが追いつく！


「跳べぇぇミハエルゥゥゥ！！」

「そうだ勝つのは俺達ドイツだぜぇぇ！！」

決まった・・・と思ったが・・・


「更互無・・・」

「不会無」が切原にも発動し、思いもよらぬ場所から切原が現れるラストショット！


ゲームアンドマッチ　ウォンバイ・・・日本！！


「恐らく彼等には切原の姿が見えなかったんだろーよ・・・

ずっと「不会無」で存在感を消していた種ケ島が突然存在を自らさらけ出し
かたや殺気を出しまくっていた切原が最後に殺気を無くす
偶然じゃねぇ見事なコンビネーションでの勝利だ！！」


入江「ただあの１回しか・・・
あのタイミングでしか成功しなかったかも知れないね」



白石「やったな切原クン！！」
大曲「良くやったぞ赤目坊主！！」


リョーマ「まだまだっスね・・・・・・切原先輩」


「ウルセー」



幸村「成長したな・・・・・・」
柳「では赤也を時期部長に？」
幸村「いや彼はきっと自分の為に戦えるから
誰よりも非常に・・・そして強く成長する

部を任す事は彼には足枷でしかないよ
キミがかつてそうだった様にーーー」

真田は、無言で二人の話を聞いていた・・

そして、それぞれの、
主将が戦いの赴く前・・・

日本のNo.2がエールを送る・・

平等院「最後のは『更互無』か？
まさかこの試合で４種類の『無』まで完成させるとは・・・
Ｎｏ．１の座はまだ諦めて無かった様だな種ケ島」


「２年前死ぬ程悔しかったんやろ？


勝ちや！
たとえ相手が
世界最強の相手やとしても」




「そのつもりだ！！」


すべては、平等院に日本の命運が委ねられた。


出陣、日本のリーダーがベールを脱ぐ！！