どちらが勝っても歴史的名勝負!!
幸村が逆転するのか手塚が逃げ切るのか
勝敗は・・・神のみぞ知る
幸村がラリーのその先を見据え裏をかき。
そして自分によぎる未来のイメージを振り払おうとする手塚の応酬。
さぁ手塚国光・・・今度は左右どっちに打つ!!
何度もお前の思い通りにはさえないぞ 幸村精市!!
手塚が選んだ選択は、幸村の正面へ・・!
優しいキミには無い選択をしてきたか
勝つ為に非情になる正解を選んだけれど・・・
俺にはその未来も分かっていたよ
しかし鋭い回転がかかるボールは幸村のラケットの横を抜けようとする・・・が!
強引にラケットに当てていく!
幸村の返球は一瞬、ポイントを確信めいた手塚の動きを止める。
ネットにあたり、手塚側のコートへポトリと落ちる。
ゲーム日本 5-5!!
体制を崩して尻餅をついた状態の幸村に手を差しだす手塚・・
まさか本当に
未来を塗り替えてくるとはね
「さぁ 続けるぞ」
「面白い・・・」
手塚の手を取り、立ち上がる幸村・・・
おそらくこの試合、最後のコートチェンジ・・・
日本サイドからリョーマが静かに歩き出す・・・
乾ノートが積まれたベンチに座るリョーマ。
同時に手塚が通りかかる。
手塚とリョーマが視線を交わす。
それは、会話があるわけではない。
時間にして、数秒かもしれない。
二人にはそれだけで十分すぎる程の時間。
そのリョーマの視線から、きっと、
(俺に勝っといて負けんな)
その言葉が出ていたかもしれない。
手塚のサーブ・・・
そう俺は
テニスの世界で生きて行くと決めた
その道が続く限り・・・
俺は負けない!!
サービスエースで幸村のコートを射抜く!
跡部「フッ・・・流石だぜ手塚
テメェで未来を塗り替え始めてやがる」
ゲームドイツ 6-5!!
真田「最後まで諦めるなよ・・・幸村」
「俺も今あの時の事考えていたよ・・・
色々諦めなくて良かった」
苦しい戦いの中だが真田に満足げに微笑み返す幸村
さぁ・・・準備はいいかい手塚国光!!
攻めのプレイが続く二人だが手塚がポイントを取る・・
種ヶ島「お互いの駆け引きがエグいわ・・・」
先に責められた手塚も相手が打ち込めないバックへのロブを上げた
『蜃気楼の鏡』で左手に持ち替えてスマッシュを打てる幸村やけどな
身体の内側に食い込んでくる回転が掛かっていた為
左手でのスマッシュはネットしてしまう確率があると判断した幸村は
逆にあえてミ右手で難易度の高いバックのハイボレーで裏をかこうとした
「第3セット終盤に何て集中力だ二人共」
幸村が攻め続ける!怒涛の反撃もひたすらしのぎ続ける・・
手塚がラケットヘッドをゆっくりさげる・・
即座に、乾から託されたデータが頭をよぎり身体が動く!
3.2mm、下がる。
流石は手塚国光だ
こんな状況下だからこそキミが零式ドロップを
選択すると思っていたよ
ドロップせずに、前に出た幸村の眼前で手塚のショットはホップする・・
ここに来てもブレない集中力、技術。イマジネーション
どれをとっても日本に居た時とは別次元だ
この先キミはテニス選手として
確実に明るい未来が見えているだろう
しかし・・・
この試合だけは勝たせて貰う!!
スライスのロブだ 追いつける
ボールを追う幸村。
しかしボールはスライス回転が掛かっている・・
ロブが上がってコートについた瞬間、零式ドロップに代わる・・・
ゲーム&マッチ・・・
ウォンバイ手塚!!
幸村「いい試合だった・・・
皆にキミを倒して来いって言われtのに・・・残念」
「笑えないな」
「プロへの道は想像も出来ない程過酷だろうけど
皆応援しているよ」
それぞれのベンチへ戻り労らわられて迎えられる二人・・・
キミと戦えて良かった・・・
ありがとう・・・手塚
俺も・・・
未来を塗り替えよう
咲き誇るダリアの花が幸村の未来を包み込んでいた・・
来月へ続く!!
」