「よしっ!」
1-1とセットをタイに戻した手塚に歓喜する大石
平等院の一喝
平等院「キサマどっちの応援してんだ このハゲ坊主」
大石(これが単身ドイツへ渡りプロを目指すお前の答え・・・)
真田『至高のゾーン』だと
俺が以前戦ったように――――
回転を和らげ打球をつなぎ奴の腕の負担の隙を突くプレーは」
柳「ドイツでトレーニングを積んだ手塚には最早通用しないと考えていい」
不二「もう・・・腕への負担はないようだね」
ファイナルセット、手塚のサービスから・・・
零式サーブを連打・・・
1ゲーム選手。
レンドール「プロへの階段・・・
クニミツは彼と試合した事で確実に登り始めたようだね」
ボルグ「監督・・・まだ試合は終わっていない
ユキムラは・・・最後の一球まで諦めない男だった
必ず何か仕掛けてくる」
幸村(このままでは終われない!
俺は約束したんだ!『天衣無縫の極み』になれなくたって
テニスを諦めなくていいって事を
赤也に・・・
力になってくれた皆に・・・
そして・・・
俺自身に照明する為に!!)
丸井「ゆ・・・幸村くんっ!!」
徳川「彼はテニスを諦めない」
どれだけ返しても、至高を極めようとしている手塚からゲームを奪えない・・
ゲームドイツ 4-0!!
諦めない・・・・
その気持が幸村から潰える事はない・・・
食らいつき、長く続くラリー・・・
手塚ゾーンの最中にラケットから手が離れてしまいネットへ放り投げる・・
15-0・・・触感を奪われた・・・
しかし、天衣無縫の極みで五感を取り戻す!
ネット際のラケットを幸村が拾い、手塚へ手渡す。
「ようやくイップスになってくれたのにな・・・」
ラリーが続く中。今度は視覚を奪われる・・・
ショットの際、インパクトがずれる・・
返球ににすかさずスマッシュ!
幸村「さぁこれからだ!!」
ビスマルク「関心するな 奴の執念には・・・
ユキムラは『零巻のテニス』とやらで
矜持の光を無効化しすかさず五感を奪う
だがクニミツは再び矜持の光で戻り反撃・・・
いつまで続ける気だ」
リョーマ「たとえ1%でも望みがあるんなら・・・
幸村さんは決して諦めないでしょ!!」
跡部「・・・だな」
日本代表のメンバーたちは、その姿に息をのむ。
真田「幸村・・・この試合お前の勝ちだ
湿気った導火線にも火を着けたのだからな」
幸村の姿に、切原は・・・
そして、マッチポイント・・・
【世界の準決勝で二人の日本人中学生が激突した
苦しい道のりを歩んできた二人試合を通じシンパシーを感じていた
勝ちたいと言う気迫を痛い程
お互い分かっていた
そして勝者一人はという事も】
最後の一球、スマッシュを打つ瞬間・・・脳裏に浮かぶ・・
放つスマッシュが届かずネットに掛かるイメージが・・
寸での所でドロップショットへ切り替える・・・
幸村、ダイビングショットで返球・・・
ボールを返すもイメージに見たネットに掛かる・・・
「デュース!!」
手塚(さっき感じたイメージと同じ結果・・・)
幸村「ネットに掛かる映像がキミには見えた様だね・・・
・・・・・・違うかい?」
思案し、たどり着いた答え・・
手塚「あれは2セット目の第6ゲームの0-30から
第8ゲームの40-15
そして3セット目の第2ゲームの0-15でも
同じ攻撃展開をランダムに散りばめ
徐々に全ての攻略法を試していたのか?」
幸村「流石は手塚国光・・・
この試合の全打球と全展開を覚えているなんて
手塚・・・
キミの未来 奪わせて貰う」
遂に来月、決着の瞬間!!