試合中にも関わらず、晴れやかな笑顔の幸村。
その姿を嬉しそうに見守る立海メンバー。
柳「天衣無縫の手塚と越前を重ね合わせ・・・」
真田「あの時のトラウマを己の手で滅却する」
ゲーム6-5!!
真田「幸村よ・・・待っていたぞ・・・この瞬間を」
手塚(流石だ幸村精市・・・自ら五感を一旦捨て去り
テニスに必要な感覚を研ぎ澄ます事で
自分のテニスにのみ集中し
『天衣無縫の極み』を浄化し対抗するとは
幸村が仕掛け・・・
動じずに幸村の軸足の裏へパッシングショット。
しかし「蜃気楼の鏡」で左手に持ち替えて返球。
読んでいた手塚、即座にドライブショットをするも。。
蜃気楼によって左ではなく、右手のまま返球していた幻を追う手塚・・・
1セット目を奪う!
手塚「いいフェイントだ」
幸村「蜃気楼はそう簡単に掴ませない」
ゲーム日本7-5!
ドイツの応援ベンチ・・・
「アイツ日本人なんだろ・・・大丈夫なのか?」
「バカ お前クニミツを知らねーのか?
ボルグプロのヒッティングパートナーだぞ 」
「本当に?だって中学生だろ」
ベンチの手塚に声を掛けるレンドールコーチ
レンドール「やはり昔の仲間との戦いはやり辛いかい?心が痛むよね・・・
でもプロになれば常に研究されるものだよ」
「・・・はい監督 分かっています」
打ち合いの中、零式ドロップを構えるも乾から受けたデータ。
零式を打つとき、3.2mmラケットヘッドが下がる・・・。
攻撃を読み切りノーバウンドでのライジングショット。
2-0と幸村がリード。
攻め続ける幸村「蜃気楼の鏡」により、打った利き手を読ませない。
さらに3-0とリード。
これが『神の子』幸村精市
切原「この試合行けるっスよ!!」
真田「如何なる状況でも相手は手塚だ・・・油断は敗北に繋がるぞ赤也!」
圧倒されつつある空気感の中、青学メンバーだけが言葉を失う。
プープケ「何をやっとるんじゃクニミツ!?
もし負けるような事があったらスポンサーの話は・・・」
ボルグ「試合中ですよジークムント 選手に余計な負荷な付加は掛けないで戴けませんか?」
「しかしボルグよ・・・」
ボルグ「それに 今のクニミツは・・・ドイツに来て以来一番良い面構えだ」
その表情はまるで楽しむような、薄く笑みを浮かべていた・・
※・・・・・・・・・・・・・・・・・※
手塚とボルグのエピソード0・・・
半年前、関東大会・・・
氷帝との戦いで手塚は治療のため九州へ行った後・・・
レンドール「キミのお目当ての選手はこの関東大会には出場していないそうだよ
でも残念だね・・・日本まではるばるシンデレラに会いに来たのにね」
ボルグ「この後は この場所から 一歩も動かず打っていた証だ」
レンドール「キミが3年前にドイツのエキシビジョンでそのコートに残った円型跡を見つけ凄く興味を持った
それを付けたのは日本から来た少年だと知りやっと日本に来られたのに・・・」
写真には、手塚ゾーンを丸く使った跡の写真・・・。
「その彼がテニスを続け・・・強くなっていればいずれ会える
帰りましょう ドイツへ」
全国大会が終わり、U-17合宿より手塚がプロになるためドイツに渡った後・・
ジークムントによる、ボルグのヒッティングパートナーの選考会
「経験豊富な実績のあるベテラン4名まで絞ったぞいボルグ」
ボルグ「それは楽しみだ ジークムント」
写真と見比べ、ゾーンのコート跡の写真が目の前に・・
「あのコートで打っていたのは誰ですか?」
「ああ・・・何でもアジアから来た中学生が紛れてたから
1次選考で落とし帰らせたわい!
まだ性懲りもなくロビーにおったな・・・」
突然ロビーへ八知りだすボルグ
「ボ ボルグ!?」
その姿を見送るジークムント・・
「Mr.プープケ お手柄です♪」
「日本から来た手塚国光と言います
・・・俺は――界No.1になる為・・・
あなたを超えさせて戴きます!!」
しばしの沈黙・・・
ボルグ「無理だ!」
手塚に背を向け・・・
「走るぞ!!」
無言でランニングを促し、走り始めた二人・・・
俺は・・・今まで部長として 部や仲間の勝利のために
だが今は―
手塚ファントムに回転を掛ける・・・
幸村(悪いが手塚 いくら外に弾き出す回転を掛けようとも・・「手塚ゾーン」と同じ結果だ
俺の『蜃気楼の鏡』は『手塚ファントムをも封じる!!』)
打球が外へ行かない・・・
手塚ファントムを攻略し始める幸村・・・
跡部「いや 見てみろ・・・
手塚はあの位置からいつの間にか一歩も動いてねぇ!!」
「decide」
これが・・・テニスの王子様にしかできない、最高の演出!
是非本誌で確認していただきたいです!
クニミツは・・・
普通に返せば『手塚ファントム』でコート外へ弾き出し
ファントムを防ぐ為に逆の手で打てば―『手塚ゾーン』として自分に打球を引き寄せる
表裏一体の複合回転を作り出したようだ
『手塚ゾーン』と『手塚ファントム』は一つになる事で志高となる
まさに『至高のゾーン(アルティメット)』
ゲームドイツ 6-3!!
1セットマッチを取ってついに決着の第3セットへ!
来月号へ続く!!