アナタ達・・・両利きでしたか

決勝リーグの舞台まで温存し、勝利を確実ものにするため、行きかけた流れを取り戻すバルドーとモロー


君島のサービスゲームですら奪われ5-5と追い付かれ、

ついに5-6と逆転を許す。



しかし、冷静にゲームを運ぶ覚醒した白石・・・。
フランス相手にサービスエースを決めるなどゲームを6-6に戻し、2セット目はタイブレークへ・・・。


君島も思わず驚く。


(本当にアナタのプレイスタイルが見えませんね
中学生にしてこの精神力(メンタル)・・・・・・感服します)


「今の白石はメンタルに特化してるっちゅー訳か?」


これまで共に戦ってきた四天宝寺のメンバーでさえ、この白石に驚くのだ。


種子島「それに見てみぃ蔵ノ介を・・・
高校生たちが汗だくの中・・・今は一人クールなもんやなぁ☆

あの激しい攻防の中スタむ何も所々で特化しペース配分も考えててん




客席を見渡すバルドーは、ある一人の男性の姿を見つける。


「親父さん来てるぜ!」

モローの父親の姿。。


(芸術家気質のモローの父親。
家族を切り離してでも芸術の道を進む。
モローは母上についていかず、父親のもとにいることを決めた。
それは、父親の絵が好きだから・・・。
生活の中でのテニスをやることにも何も言わず黙認してくれた。

好きなことを続けていく事、やれること。
きっとその大事さや大切さを理解しているからこそ。


そのモローに出来ることはモローなりのスタイルでプロになること。)


バルドー「今日は親父さん初の個展で忙しいって・・・

まけらんねーなパリコレ・・・この試合は!!」


モローは一度父親へ視線を向けるが、何も発さず、決意新たにタイブレークへ突入!

球威が増すバルドーのショットに力負けし、ファーストポイントはフランスに!



バルドー「よっしゃぁあ!!」



一瞬悔しがるそぶりを見せる白石に君島もフォローに入る

「焦らず自分たちのサービスゲームを確実に取っていきましょう」


「は はい!」


・・・・・・可笑しいね
いつの間にか4人共ポージング対決忘れてるよ




ショットの打ち終わり、必ず、スポットライトがあたり、
ポージングを取っていた序盤とは打って変わって、
素直にガッツポーズを作り喜びを爆発させる両チームの選手たち。


いつも冷静な交渉人のワンショットの喜びを爆発させる姿・・
遠野「・・・あんな君島初めてみたな」


そんな君島の呟きを聴き種ヶ島が思い出す。


白石が自分のテニスを見つけるまでの間、試合を伸ばしてほしい・・・
種ヶ島からの交渉に出された君島からの交換条件。




「私は遠野君がリタイアして以降様々な相手と組む機会がありました
実は告白すると遠野君の卑劣極まりないテニスが大嫌いでした。」


「アハハ・・・・・・・・・☆」


「そのダブルスを解消したいが為中学生たちと交渉し彼の古傷を狙わせました」


「ええ〜〜っホンマかい!?」


「ですが・・・
やはり彼の代表として勝ちに拘る執念のようなものが私にたりないものを補い
ダブルスとしての私のテニスを支え高めていてくれた事にようやく気付きました
遠野君と唯一仲のいいアナタにそこでお願いがあります・・・
その事を直接彼にキチンと謝りたいので・・・その機会を作って戴きたい」




「キミジマーッ
久々の刺激的な試合に感謝するぜーーっ!」


「トリスタン!隙を見せたら一瞬で足元掬われますよ・・・・・・

・・・ほら」



思えばこの合宿に招聘されU-17の日本代表に選ばれるなか
他の皆が日毎に進化していくのを目の当たりにして焦っていたのかもしれへんな
自分の持っている力を信じよう!
閃き一つでどこでまでも強くなれるんや!
そうだ――俺は「星の聖書と共に歩み続ける!!



二フランス二人の合間を縫って白石のスマッシュが走る・・・

しかし。反応し返球されたボールはネットを掠り静かに日本コート側へ落ちる・・・

体を投げ出しフレームギリギリで当てる君島・・・



再びネット上部を掠る・・・


「ネットを超えなさいーーーーっ!!


超えなさいっ!!」



白石「超えろぉぉおーーーっー!!」

クールなタイプの二人が、叫ぶも、ネットを超えることはなく、日本コートへ。



ゲームセットウォンバイ。。。
フランス  6-2  7-6!



「ボールには・・・交渉出来ませんでしたね」


「そのうち出来ますよ・・・キミ様なら!」


「ありがとう白石君!!さぁ・・・胸を張って最後のランウェイを歩きましょうか」


「君島先輩膝から血が!?」

すっと動こうとする大石を種ヶ島が制す・・



「篤京(アツ)〜〜君島(サンサン)の膝の治療頼むわ」


「ガキのお守りは大変だったろ?だが負けは負け!
万死に値する!ヒヤッヒャッヒャーーー!」


「遠野君・・・・・・一つアナタに謝らなければなりません」


「ほぉ お前が珍しいじゃねーかよ」



「私はアナタの卑劣極まりないテニスが大嫌いでした。
だから合宿中に中学生と交渉して−−−」

よーし!!治療完了


言葉を遮る遠野。

またこのW杯は終わったら組んでやっても・・・いいぜ


「検討させてください」


「篤京のやつ初めから全部知ってたみたいやな」


「・・・・・・・・・そのようですね」


「さぁそして次は・・・」



D1フランス  エドガー・ドラクロウ&ジョナタン・サン・ジョルジュペア
D1日本    毛利寿三郎&柳蓮二




新旧立海メンバーがそろい踏み!

見逃せない!!